病院などの医療機関の資金繰りに使えるサービスが、医療ファクタリングです。
ファクタリングとは、売掛債権を買取して貰うことで、期日よりも早く現金を受け取れる状態を作るサービスです。
医療ファクタリングの場合は、診療報酬債権を買取して貰うことで現金を作る形となります。
医療機関が医療ファクタリングを利用するメリットは何か、一般的なファクタリングと大きく異なる点は何かを簡単に説明していきましょう。
医療ファクタリングのメリット
診療報酬は、社会保険診療基金や国民健康保険団体連合に対してレセプトを提出して受け取る形となってます。
ただ、提出をしてから報酬を受け取るまで、2ヶ月から3ヶ月程度の期間が必要になることが一般的です。
そんな期間を短縮したい場合に使える方法が、医療ファクタリングです。
医療ファクタリングであれば、本来であれば2~3ヶ月待たなければいけない診療報酬を先に受け取ることができます。
そのため、資金繰りに困っているのであれば、医療ファクタリングの活用が有効です。
医療ファクタリングでは、診療報酬以外に介護報酬や調剤報酬を使うこともできます。
いずれも、回収先は倒産の心配がない国となるため、審査の難易度が低いというメリットもあります。
医療ファクタリングの注意点
審査に対する不安が少ないというメリットがある医療ファクタリングですが、一般的なファクタリングとは違い、手数料を差し引いた金額全額が一度に振り込まれることはありません。
これは、レセプト通りに診療報酬が支払われない可能性があるためです。
レセプトに間違いがあれば、その分支払われる金額も変わってくることになります。
こうしたリスクを減らすため、医療ファクタリングでは本来の債権額に対し70~90%程度の金額しか受け取れないことが一般的です。
残りの債権額は、期日後に回収できた金額に応じ振り込まれることになります。
そのため、医療ファクタリングを利用する際には、一度に債権額全額を受け取れないと考えておくことが大切です。
医療ファクタリングを活用しよう
診療報酬は、レセプトの提出から支払いまでに2ヶ月以上の期間が必要となることが多いものです。
医療機器の購入など、事情があって診療報酬を今すぐ受け取りたい、そんな時に使えるサービスが医療ファクタリングです。
医療ファクタリングを利用すれば、支払い前の診療報酬を現金に換えることができます。
ただ、レセプトは申請通りに通らないこともあるため、最初に受け取れる金額は70%程度などやや低めとなることが一般的です。